感謝と覚悟

録画してあった番組を二つみました。
ひとつではイッセー尾形さんが海外で公演をすると、笑ってくれる人が1人から2人いる。その時とても幸せになるって話していました。そう、限られた人にしか評価を得られなかったときにもそれに満足し、感謝の気持ちを忘れてはいけないですよね。そもそも評価を得るためにお仕事するわけではないのですから、それを評価してくれる人が1人でもいてくれたら、本当に感謝です。
そして、もうひとつ坂東玉三郎さん、大好きなプロフェッショナルでのこと。美しさの陰の途方もない覚悟と献身に感銘しました。「遠くをみずに、明日だけをみる」そんな思いで、50年もの間舞台に立っているそうです。私もおよびはしないのですが、少しわかる気がします。誰にでも与えられた役割がたくさんあって、それに毎日丁寧に関わっていく。夢をみることも大切だけれども、与えられた仕事をつまらないからと放っておいたり、自分に向かない仕事だと逃げてしまったりせずに、真摯に取り組んで明日を迎える。もちろん、自分の信念や何をしたいという気持ちを尊重して、自分にできることに無理せず関わっていくことも大切ですが、結局やるべきことはおのずと天から与えられるものなのかもと最近考えています。
小学校の時に、宮沢賢治の「雨にも負けず…」の詩を暗記させれました。大人になってみると、とても素晴らしい詩で今でもよく口ずさみます。最後のフレーズ「…そういう人に私はなりたい」が印象的です。自然の中で、決して気負わず自然体で、自己犠牲ではなく必要とされる時に自分の力を惜しまない。そういう人に私もなりたい。
そんな風に感じながら、美しくはかない舞をみていたら、久しぶりに歌舞伎を観に行きたくなりました。実は私は歌舞伎は以外と詳しかったりもするのでした。


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