荷葉の煉香
練香は平安時代に貴族を中心に楽しまれていた
温めるお香です
艶々にひかる真ん丸い粒
練香は、常温でもなく、
燃やしたりもせず、
温めて、その香りを燻らせたり
その香りを衣服に焚き染めたりすることで
自分を表現したり
季節を楽しんだり
場の雰囲気を高めたり
心和ませたりと
いい意味で、特別な目的を持たないお香です
今回は自身で調合したのではなく
古典の荷葉を再現する形でつくっています
荷葉は、夏の調合で、
ハスの花の香りを表現しています
ハスの花、いい香りですよね〜
冬に楽しむ練香と比較すると
華やかで、いい意味でどこか浮き足だった
フレッシュな香りがします
その、荷葉は、調合に鬱金を用いることも
特徴の一つですが、
鬱金といえば、もちろんターメリック
でも今回は、
ここで言う鬱金は実はサフランなのではないか。。。
という仮説をもとにした香りの再現です
ちょっと、いやかなり奮発して
サフランを購入し、
それを粗めに挽き
いつもより高価なシャム沈香を用意して
さらに天然のジャコウチンキをたっぷり
そして、最後は、
甘葛という、夏蔦から得た甘味料を分析して
人工的につくった蜜で練り上げます
甘葛の蜜は、平安時代の貴族が
かき氷などにかけて食したりもしていて
かなりの高級品です
サフラン、麝香、甘葛の蜜
そして、沈香
贅沢すぎます。。
本当に良い香りです
平安時代の貴族が
暑い夏に
愛しい人を思いながら
こんな香りを聞いていたのかと思うと
何だかノスタルジックな気分になります
そして、実際、サフランも麝香も
かなりの媚薬でもあるので
クラクラします😵💫
出勤前に楽しむものではありません。。