香りの閾値

香気成分がある一定の量に達したときに

人は、その香りを認識できます

その認識できるか否かの境界となる値を

閾値と言います

 

閾値には個人差があって

特に嗅覚の場合は

その差が結構あるような気がします

 

講座をやっていると

強い香原料をこれでもかと入れても

香りが薄いと感じる人もいれば

多くの人が薄いと感じるような香原料にも

強く反応してしまう人もいます

 

体験講座の場合は

その反応の違いを見ながら

お勧めする香原料を変えたり

調合も変えながら

なるべくその人にとってちょうど良いお香を

つくれるようにアドバイスさせていただきます

 

一方、香司講座の場合は、

専門的な知識を他の人にわかりやすく

伝えるプロを育成するコースなので

その人にとっての閾値より

多くの人がどう感じるかという視点で

トレーニングを進めなければなりません

つまり

自分にとっては強すぎると感じる香りであっても

自分にとって甘すぎる香りであっても

一般的には

これがちょうど良い範囲の香りであると

頭で理解しておくことが求められるわけです

 

なので、極端に

閾値の高い人も閾値の低い人も

調合においては

自分の感覚を脇に置いて

作品をつくるこが求められます

 

閾値が低いということは

端的にいうと

香りに敏感であるということで

鼻が良いということでもありますが

鼻が良いのから、調香や調合において

有利ともいえないというところが

また面白いところです

 

また、香りの種類によっても閾値は変わります

この香りの閾値は低いのに

他の香りについては閾値が高いという場合もあります

 

プロとして香りづくりをするためには

自分の閾値の特性をしっかり理解して

その上で、調合の型を

何度も体に染み込ませることが必要です

 

もちろんこれは

お香の調合だけではなく

フレグランスの調香の場合も同様です

 

センスがよくても

鼻が良くても

調香、調合が上手とはいえず

きちんとした香りをつくるまでには

一定の経験を積む年月と

地道な努力が必要で

それだからこそ

私は香りづくりが楽しいと思うのです

 

 

 


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