香りでchill out 31. 〜沈香〜

沈香は、

お香の世界では何よりも大切な香木です。

香木と言っても

沈香樹自体には香りがなくて

傷など何らかの原因で

沈香樹にダメージが与えられた時、

自分自身を守るために沈香樹が自らつくりだすもので

その樹脂のような部分にのみ香りがします。

 

  ※黒いところが沈香です

 

その香りは幽玄って書かれていたりするけど

本当にウットリとしてしまい

どこか気難しいところもある魅力的な香りです。

 

沈香は、赤道近くの東南アジアにしか存在しません。

もちろん日本にも沈香はありません。

 

精油ではアガーウッド精油と呼ばれ、

中東では精油を中心に使われています。

 

それに対して中国や日本では薫物として楽しみます。

薫物として楽しむ香りは

精油の香りより

個人的には断然良いと思っています。

 

この沈香

ワシントン条約で輸出の規制がかけられています。

つまり絶滅の危険等があるということです。

養殖なども試みられてはいますが、

天然の香りには全然敵いません

 

マイソール産の白檀も

沈香と同様に希少なものとはなっていますが

白檀は木を植林して保護していれば

何十年か後には復活する可能性があるわけですが

沈香は全ての沈香樹から得られるものではないので

より深刻です。

 

お香の材料として

天然の沈香がこの先無くなってしまったら

素晴らしいこの香りが

無くなってしまったらと思うととても悲しいです。

でもその可能性は確かにあります。

 

そのため、

沈香の香りを多くの人に知ってもらいたいような

あまり知られたくないような

複雑な気持ちでおります。


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