香り大好き 香り365日 甘松のこと

お香づくりにおいて

大切な香原料の一つである「甘松」

アロマテラピーの世界では、スパイクナルド精油として

知られています。

 

甘松は、少しクセのある香りではありますが

その癖が香りに深みや奥行きを出してくれます。

中国からお香が伝わった時点で、既に使われていた香原料で、

聖書にも「ナルドの香油」として登場していますから

人間が、古くから、古今東西で、

お付き合いしている香りということにもなります。

 

甘松は、ワシントン条約で規制されている植物です。

そのため、残念ながら、

現在は、天然のものは使うことができません

栽培されているものを使います

(アロマテラピーでは、栽培されている植物から採った精油も

迷わずに天然精油と言いますから、少しややこしいですね)

そのせいか、昔を知る人に聞くと、

少し香りのクセの部分が弱くなっているそうです。

 

このクセのある香りは、少しアニマリックでもあり、

イヌやネコなどの動物にも好まれるようです。

 

古典の調合を見ると

麝香を始めとする動物性香料や、

吉草香、丁子などと一緒に

甘松も多用されています。

 

これらのラインナップをみると、

香りは、昔の人にとって

体臭を消すものであったり、

媚薬としての役割も大きかったのではないかと

思わされます。

 

この頃の私たちは、人間でありつつ、

今よりも、

動物の一種として、

植物や自然と繋がっていたのかもしれません

 

このような香りの嗜好の移り変わりは、

すごく興味があります。

 

 

 

 

 

 

 


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