アロマテラピーは随分知られて来たのかもしれませんが
本当の意味でアロマテラピーを理解してもらえているかというと
どうかな~?って自信がなくなります。
アロマテラピーは
精油の持つ成分に薬理作用があって
その天然の成分が私たちの健康や治療に役立つってことから始まりました。
アロマテラピーの始まりはフランスです。
ここから始まったアロマテラピーは
当然のように補完療法、あるいは代替療法の期待を背負ってしまう
宿命を持っていました。
でも本来のアロマテラピーの魅力は
「かおり」
精油の成分だけでなく
そのかおりにこそ魅力があると思うのです。
かおりが脳に伝わるしくみには嗅細胞が関わっていますが
嗅細胞はかおりの成分に刺激を受けるとそれを電気信号に変換して
それを脳へと伝えるための細胞。
すなわちかおりは成分ではなく、「刺激」として脳に伝わるのです。
その刺激をうけて私たちは香りを心地よいと感じるのです。
簡単に言うと青い空をみると心が晴れ晴れするなぁというときに
視覚で捉えた刺激と同様に
嗅覚の場合もあくまでも刺激であって
何らかの成分が身体に吸収されているわけではないのです。
だから、青空から何も感じない人がいるのと同様に
同じかおりを用いても感じることができる人と出来ない人がいる。。
かおりの感じ方には個人差があるのです。
つまりかおりによる効果を期待した場合
そのかおりがどんなイメージをもたらし
どんな気分をもたらすかが大きく影響します。
アロマテラピーはそんな一面をもっているのです。
もちろん成分の薬理作用でしたらある程度共通の作用がみられます。
それに対して、かおりの刺激による作用は受け手の「感受性」によるところが大きいのです。
少しわかりずらいですね。
ですが、この一見面倒くさい
「かおり」の魅力こそ
本当のアロマテラピーの魅力なんだと思います。
少し前に認知予防のアロマテラピーが話題になりましたが
○○の精油が効く
というのはアロマテラピーの魅力のほんの僅かな一面、部分でしかありません。
もっとホリスティックにアロマテラピーの魅力を説明するならば。。。
かおりを通じて感受性を高め、四季を感じ、自然のリズムを感じとり
さらに自分の身体のリズムを感じとって
自分の心身を外界のリズムに適切に合わせていくことができる力を養う
ここに尽きると思うのですよね。
不調や身体に起こった望ましくない状態を抑える、それに対処するだけが
アロマテラピーではないのです。
そういう意味で、もっと幅広いアロマテラピーの楽しみ方
それは。。。
アロマテラピーにとって何よりも大切なのは
今の自分にとって心地よい、1番ピッタリな精油をみつけることです。
そしてそのかおりは僅かに感じる程度でいいと思います。
どこからか金木犀の香りが漂ってくる。。。
こんな程度が1番良いと思います。
自分にピッタリのかおり、好きなかおりは
いつも私たちを助けてくれます。
私たちアロマセラピストのお仕事は
各人に今必要な精油探すこと
その精油を組み合わせて
その人がもっと心地よいと感じる香り、そして香りの強さに仕上げることです。
それを色々な面からサポートするために。
香りを知り、精油の成分を知り、植物を学んでいます。
その時、その瞬間
たった一人のために必要なかおり選びのお手伝いをしたり
そのかおりをゆっくりと感じとる時間を提供すること
これが私たちのお仕事だと思います。
でもやっぱり世の中の人の多くはわかりやすいもの
○○が健康にいい!って
○○は何?って
自分にとっての必要なものではなくて
万人にいいものは何?っていう
情報を欲しいと思うみたいで。。
もちろんこれは私の個人的な想いであって、
薬理作用を中心に精油を選ぶアロマセラピストさんも
大勢いらっしゃいますし、
私自身、それが悪いとかいう話をしているのではなく、
アロマテラピーには色々な一面があることを知ってもらいたいと
思っているだけですから、万人にとっていいものを
探すことを悪いいうお話ではないのですが。。。
何だかわかりずらい内容を
最後まで読んで頂きありがとうございます。
これをもっとわかりやすく説明できるようになるといいなぁと
思っています。