新年に当たり、天皇陛下とともに、皇后さまが昨年中に詠まれたおうたが発表されました
その中で、宇宙飛行士若田さんが、地球に帰還されたときの会見をご覧になって読まれたうたがありました
残念ながら、若田さんのコメントが記憶にないのですが、若田さんが着陸してハッチを開けた時に、草の香りがして地球に戻ったことを実感したと話したのだそうです
とても美しい情景までもが目に浮かぶ言葉ですね
そういえば、初期の頃の宇宙飛行士のエピソードで、宇宙では香りがせず、それがストレスだったという話があります
そして、その次に月に行く際にはレモンの香りを携帯したとも聞いています
自然の中に香りがあることが当たり前で、あまり意識されない日常
さらに、良くない香りは徹底的に排除し、無臭にしようとするバランスの悪い現代
昔読んだ本の中に、調香師が鼻を休める場所はトイレであるというくだりがありました
私たちの身近にある、よい香りも、少し嫌な匂いも、私たちの身体のバランスにとっては、大切なものなんだろうと思います
極端に無臭を目指すのでなく、香りや匂いから送られてくる様々なメッセージに、しっかりと鼻を傾ける一年にしたいものです