沈香は、木の内部にできる樹脂です
乳香などの樹脂が傷をつけることで
外に流れ出てきた樹脂を採取できるのに対して
沈香は外からその存在を確かめることができません
それでも、昔は木を切り倒すことなく
樹脂の出来そうな部分を特定して
その部分だけを切り取り
木自体は残しておくという
熟練の人もいたようですが
今は、木自体を切り倒して
内部に樹脂ができていたらそれを採取し
香木として使ったり
精油を得たりすることが普通に行われています
そのため、年々沈香樹も減少して
ワシントン条約で輸出入が規制されています
さみしい話です
この沈香
乳香の香りが華やかで外交的な香りなのに対して
内部にひっそりとつくられるイメージそのまま
謎めいた
密やかな香りが
古くから日本人にも好まれたのかもしれません