人の匂い

3月になって、あっという間にもう8日、何だか季節が過ぎ去るスピードが加速度的。3日の桃の節句も慌ただしく過ぎました。もちろん、行事好きの私ですから、当日はちらし寿司をつくり、蛤のお吸い物をつくり、桜餅まで、フルコースで頂きました。行事って色々意味があって、食べるものも決まっていることが多いですよね。縁起を担いでって部分もあるとは思いますけど、やっぱりこの時期に食べるべきものを教えてくれているのだと思うので、なるべく、それを体感したいものです。ところで、桜餅の香りはいいですよね。クマリンっぽいあの感じがたまりません。絶対あれは私の身体に変革を起こしています。春だぁ~って何とも幸せな気持ちになりますもの。
そして、5日。私は人生初の手術に臨みました。と言っても、内膜症などの治療の為、腹腔鏡手術を受けただけですので、一泊二日の短い入院です。長いこと月経痛はあったものの、一度検診してもらった時に、内膜症ではないといわれたまま、はや3年。実はやっぱり内膜症で、りっぱに卵管が癒着状態だったことを知ったのは今年の秋のこと。定期検診は必要ですね~。当たり前ですが…。自然治癒力でどうにかなるものでもなさそうなので、オペを決意しましたが、一度は延期。そのため、今回も実は当日に、かなり体調が悪かったのですが、再度延期だけは避けたかったので、問診でも体調不良は、申告せずにいました。少し心配だったのと、本当にだるかったので、手術を待って点滴を受けているときもひたすら眠り続けている私を、少し不思議そうにみている看護師さんが、面白かったのを覚えています。おかげさまで手術は無事に終わり、経過も良好です。結果として、充分な睡眠がとれたことで、手術前の体調不良も一緒に回復。一石二鳥というやつです。でも、まだ、後頭部のぶよぶよ感がひどいのは仕方ないですよね。
でも、たった2日の出来事ですが、色々また気づかされました。まず、やっぱり人が側にいてくれる、自分のことを少しでも想ってくれることは、幸せなことですね。あまり、多くの人に手術を知らせていなかったのですが、数人の知っている人たちのあたたかい励ましは本当にパワーになりました。いつも一緒に仕事をさせてもらっているおふたり、Wさん、退院後にご心配頂いたTさん、スタッフのみなさま、その他の友人、オペに関わってくれた医師の方々、お世話をしてくれた看護師さん、当日お電話くださったかかりつけ医の先生、そして、何よりも家族、この場をかりて心よりお礼を申し上げます。これから、その分頑張ります。麻酔で意識が半分無い時も、側にだんなさんや、看護師さんが来てくれると、自然と気づき、安心できた自分がいました。今日参加してきたセミナーでも言っていましたが、人は一卵性双生児を除いてみな体臭が異なるそうです。私はきっとその体臭、人の匂いというものを、気配という形で受け取り、反応していたのだと思います。自分の周りにいつまでもやさしい人の匂いが溢れていてくれることを願います。
また、寝たきりでいることの大変さを、ほんのわずかでも体験したことも、私にとっては大きな気付きでした。尿に管をとおされ、起きることもできず、寝返りをうつことも難しい中、夜中、腰が痛くて、何度も目が覚めました。一日でも床ずれができる人もいるそうです。これが、長く続く人の苦悩は幾ばくのものか、想像もつきません。その辛い気持ちを緩和して、生きる張り合いや、励みになるようなアロマテラピーも、これから積極的に取り組みたいという気持ちに、改めてなりました。病気は嬉しくない現象ではありますが、健康の有難さを認識する意味では、やはり意味のあるものなのかもしれないと、今思っています。


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